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石場建ての家ができるまで#04加工(仕上げ)


刻みが終わった材料で、梁・柱が表に見えてくる化粧の部分には、手鉋(てがんな)をかけて、綺麗に仕上げていきます。


今回は100数十本の梁と柱を手分けしつつも、ほとんどを佐藤大工が仕上げました。

大工歴の長い佐藤大工。鉋の手つきはこちらも見入ってしまいます。

材料の化粧部は手鉋で丁寧に仕上げます。
材料の化粧部は手鉋で丁寧に仕上げます。

削っては手で触り切れ味を確かめ、刃の位置を調整して丁寧に削っていきます。

刻みの時に使う鑿(のみ)以上に刃をこまめに研ぎながら削ります。

手鉋で仕上げると、木目が引き立ち光沢のような艶が出て綺麗な面になります。

柱も梁も、一本一本手で仕上げるのは相当手間がかかります。こうして手で肌触りを感じながら、丁寧に仕上げていくことでより木の特性が生かされて綺麗に仕上がります。ここは手を抜きたくない、こだわりの部分です。

手鉋で仕上げると、艶が出て木が光ります。
手鉋で仕上げると、艶が出て木が光ります。

一本ずつ仕上げを丁寧にし、更に仕上げた化粧部に汚れ等がつかないよう、養生の紙で材料を巻き、いよいよ材料搬入の準備が完了です。


プレカット材料の場合は、プレカット製材の方と、綿密な打合せを行う所に時間をかけ、あとは材料搬入を待つだけですが、墨付け・刻みから始まる家づくりは、ここまでが大きな工事課程の一つで、家の大きさや間取り・設計にもよりますが、3~4か月かかります。


大切に一つ一つ加工してきた材料を、より大切に搬入するため、お施主さんに綺麗な状態で家をお渡しするために、搬入のトラックに積む作業も職人全員で注意を払いながら行います。


さあ、いよいよ建て方の期間が始まります。

石場建ての場合、この間に割栗地業も始まっています。割栗地業については、この次の記事に書きます。


 
 
 

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