石場建ての家ができるまで #02材木見学
- hisae ichiki
- 5月14日
- 読了時間: 3分
二回目以降の打ち合わせから土地が決まるまでは、じっくりお話をする時間となりました。
家にどんな場所が欲しいか、聞けば聞くほどたくさん出てきて、お話しているだけでも楽しい時間でした。
どのような経過で石場建ての家を建てることになったのかは省きますが、今回の建物は、石場建て 貫構法・土壁の二世帯住宅ということで計画が進みました。
二世帯住宅ということで、上下階のバランスが大切なこともあり、その都度説明の必要な部分が多く出てきました。そのため、打ち合わせはかなり多く行いました。
二世帯住宅の難しさは、親世帯・子世帯それぞれの好みやご希望をそれぞれの住まいエリアで実現させればいい、という単純なものではなく、構造やその他の納まりのために上下階のバランスを考えると、実現できないことも多く出てくるということです。
家族の人数が違うこともあり、どうしても上下揃えることが難しく、間取りの決定まではお施主様が納得いくまで、何度もご提案しました。
図面が決定したのは、初めてお会いしてから恐らく1年半以上2年経たないくらいだったと思います(その間土地探しの期間もあり)。
間取りが決定し、図面が確定して、本格的にプロジェクトが始動する際にまずおこなったのが、お施主様との材木見学です。
材木を仕入れるフジイチさん(静岡県浜松市天竜)が、是非見学にと声をかけてくださり実現しました。
フジイチさんで、木の育ちや材木になるまでの流れ、天竜の木の特徴など木に関するお話を伺い、実際に使う予定の材木も紹介していただきました(この人は別日に前もって私たちがフジイチさんを訪問し、材料の打ち合わせもしていました)。
また、金物を使わないこういった工法の際には、構造材は天然乾燥材を使いますが、人工乾燥材も見せてもらい、天然乾燥材と人工乾燥材の違いを感じてもらえました。
においや色など、分かりやすい違いもあるので、こんなにも違いがあるのか、とお施主さんも驚いていました。




材木にも興味を持ってもらうことで、この時点から家づくりが本格的に始まっています。
実際に使う材料の産地、製材所を見てもらうことで、お施主さん自身も家づくりが始まる実感や覚悟を感じる時間であったと思います。また、お子さん達も一緒に見ることでより家づくりに興味が湧き、「自分の家」への愛着を育む時間がこの時点から始まっているように感じました。ご家族皆さんで、これから始まる家づくりに期待を持ってくださる様子を見て、材木見学の機会を持つことができて良かったと心から感じる時間でした。
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